LOADING

Type to search

エネルギー 注目サブセクター

注目すべきバイオ炭 スタートアップ4選

こちらの記事では注目すべき【バイオ炭】関連のスタートアップ4社を紹介いたします。

世界のバイオ炭市場は2021年に$192.48Mと評価され、2029年には$498.46Mに達し、2022年から2029年には12.63%のCAGRを記録すると予想されている。ブータンやインドなどの国々では、現在の排出量の40%以上をバイオ炭で相殺できる可能性があるとされている。日本では、山梨県でモモやブドウなどの果樹園から発生する剪定枝を利用して製造したバイオ炭を土壌に施用しており、二酸化炭素の発生量を減らして半永久的に炭素を土壌に留めている。

バイオ炭由来のカーボンクレジット
永続的な炭素隔離を構成するクレジットである。この永久隔離はドローダウンまたは除去とも呼ばれ、炭素を安定した形で物理的に長期間捕捉するため、削減クレジットや回避とは異なるものとされている。バイオ炭の生産により生成される二酸化炭素除去カーボンクレジットは、取引または販売することができ、バイオ炭製造業者に第二の収益源を生み出し、さらなる炭素隔離の試みを促進している。実際、2024年3月、マイクロソフトはメキシコのバイオ炭工場から 95,000トンの二酸化炭素回収クレジットを購入したり、Groupe Rémabec、SUEZ、Airex Energyを含むカナダとフランスの企業グループは、北米最大のバイオ炭生産プラントの建設に$590~600Mを投資したりと多くの企業から注目を集めている。

(画像参照:https://www.databridgemarketresearch.com/media/2022/5/BiocharMarket.jpg)

(参照)
https://www.fortunebusinessinsights.com/jp/%E6%A5%AD%E7%95%8C-%E3%83%AC%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%AA%E7%82%AD%E5%B8%82%E5%A0%B4-100750
https://japan.futureearth.org/2023/12/15/what-if-we-transformed-global-crop-residues-into-biochar-the-worldwide-benefits-would-be-striking/

注目すべきバイオ炭 スタートアップ4選

Cotierra コーヒーの残渣を直接農場でバイオ炭へ変換

【企業名】Cotierra
【ラウンド】pre_seed
【設立年】2022年
【業種】#Environmental Consulting
【投資家】Venture Kick, Carbon Drawdown Initiative
【主要拠点】Zürich, Zurich, Switzerland
【累計資金調達額】$1.12M (2024/3月時点)

(画像参照:https://www.cotierra.com/#solutions)

Cotierraは、コーヒーの残渣を農場で直接、貴重なバイオ炭に変えることで、炭素を隔離して土壌の健全性を回復し、農家の利幅を改善する企業である。主に発展途上国のコーヒーおよびカカオの取引業者や協同組合と提携し、各農家からでる残渣を活用し、自社のリアクターにて土壌改良剤であるバイオ炭の分散型生産を行う。また、IoTとデジタル・アプリを利用することで、バイオ炭の製造のプロセス全体の確実な追跡と遡及、リアルタイムモニタリングを行っている。信頼できるデータを使用してバイオ炭の製造プロセスで生成されたカーボンクレジットを登録しているため、Cotierra社のクレジットはカーボン・スタンダード・インターナショナルによって検証されている質の高いクレジットとして評価されている。

(画像参照:https://www.cotierra.com/#solutions)

(参照)
https://www.linkedin.com/company/terra-preta-carbon/
https://www.cotierra.com/#solutions


Biochar Now 様々な大きさに加工されたバイオ炭を製造

【企業名】Biochar Now
【ラウンド】Venture Round
【設立年】2011年
【業種】#Biotechnology, #Life Science, #Manufacturing
【投資家】Ground Up Investing LLC, SVG Ventures
【主要拠点】Berthoud, Colorado, United States
【累計資金調達額】$3.98M (2023/11月時点)

(画像参照:https://biocharnow.com/wp-content/uploads/2019/12/15-kiln-full.jpg)

Biochar Nowは、民間企業や政府機関向けに高品質のバイオ炭を製造する企業である。未加工のバイオ炭は大きすぎて実用性に欠けるため、粉砕とふるい分けのワークステーションでサイズを変更して提供されている。細かいサイズにまで加工することで、エアシーダー(空気圧を利用して種子を播種する農業機械)によって土壌へ挿入することができる。さらに細かくすることで、水に混ぜて散布したり土の中へ注入したりすることもできる。

(画像参照:https://biocharnow.com/wp-content/uploads/2019/12/3-crushing-and-screening-workstation.jpg)

(画像参照:https://biocharnow.com/wp-content/uploads/2019/12/Size-Selection-1-868×514.png)

(参照)
https://biocharnow.com/products/


Perpetual Next バイオメタノールや炭素変換技術、バイオ炭素やバイオガスを提供

【企業名】Perpetual Next
【ラウンド】Series A
【設立年】2019年
【業種】 #B2B, #Industrial, #Industrial Engineering, #Trading Platform
【投資家】Momentum Capital
【主要拠点】Amsterdam, Noord-Holland, The Netherlands
【累計資金調達額】$363.97M (2021/12月時点)

(画像参照:https://perpetualnext.com/wp-content/uploads/2024/06/PN-biomethanol-process-1024×460.png)

Perpetual Nextは、解体された木材や食品廃棄物、農業産業廃棄物より生産する化石石炭と同様の特性を持つバイオコールやバイオ炭などを提供する企業である。Perpetual Nextのバイオコールは、製造業において石炭の一部または全部を代替することができ、様々な化石燃料に使用できる。Perpetual Nextのバイオ炭は、有望な二酸化炭素除去(CDR)ソリューションの一つであり、70~90%が純粋で安定した炭素で構成されている。これらは、廃棄物である原料を乾燥してからチップ化し、それを合成ガスからの間接熱で炭化してから圧縮によって小さく固めて造られる。

(画像参照:https://perpetualnext.com/wp-content/uploads/2023/01/Feedstock-to-pellets-1536×906.jpg)

(画像参照:https://perpetualnext.com/wp-content/uploads/2023/01/Bio-gas-apple-visual-1350×864.jpg)

(参照)
https://perpetualnext.com/en/solutions/
https://www.linkedin.com/company/perpetual-next/


Standard Biocarbon 製材残渣を原料とするバイオ炭

【企業名】Standard Biocarbon
【ラウンド】Seed Round
【設立年】2020年
【業種】 #Biomass Energy, #Commercial, #Farming
【投資家】Nexus Development Capital, Finance Authority of Maine
【主要拠点】Portland, Maine, United States
【累計資金調達額】$10.96M (2023/12月時点)

(画像参照:https://images.squarespace-cdn.com/content/v1/602d5a3645658135031ef570/2f939de7-1d21-440c-9e6d-b65c996bca12/Chips+and+biochar.jpg?format=750w)

Standard Biocarbonは、森林の製材残渣を原料とするバイオ炭を提供する企業である。Standard Biocarboの製造するバイオ炭は農業や都市緑化、造園などといった様々な用途で使用されており、有機炭素含有量は90%以上、灰分含有量は2%以下、pH値は約8%である。農業分野では、土壌の保水性を高めたり、堆肥と混ぜて有益なバクテリアの発生を触媒することで有機栄養素を保持し、市販の肥料や増量剤などの土壌改良剤を減らしたりすることで生産性が向上するだけでなく、家畜の健康増進と排出量削減のための飼料添加物や敷料としても使用することができる。

(参照)
https://www.standardbiocarbon.com/composters-soil-companies
https://www.standardbiocarbon.com/our-biochar


海外スタートアップの情報プラットフォーム「ZUVA PRO」のご案内

ZUVAでは取得が難しい海外スタートアップ「資金調達情報」や「企業情報」をデータベースにて扱っており日本語にて情報を提供しております。また資金調達情報だけでなく、M&A情報やIPOなども扱っております。

上記だけでなく、シリコンバレー駐在のベンチャーキャピタリストにて今後一大トレンドになる可能性のある最新の「イノベーションキーワード」を解説しています。

「ZUVA PRO」に関してのご不明点やご相談ございましたらご気軽に下記「問い合わせ」にてご連絡お待ちしております。