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ヘルスケア 注目サブセクター

注目すべきアシストスーツ スタートアップ5選

こちらの記事では注目すべき【アシストスーツ】関連のスタートアップ5社を紹介いたします。

アシストスーツ

アシストスーツ(英語では強化外骨格powered exoskeletonともいう)は、衣服のように装着することで動作の補助や筋力アップなどにつながる装着型ロボットのことを意味する。これまでは主に歩行を支援したり重い荷物を運ぶサポートを目的としたモデルが多かったが、近年では、センサーなどで体の動きを感知しサポートしてくれる動力ありの電動モデルや、バッテリーの必要がないソフト素材や空気圧で動きをサポートする動力なしモデル、外骨格をつけることで姿勢や動きをサポートしてくれるモデルなど、多様用途のモデルが出てきている。

アシストスーツ市場は、2023年の$1.24Bから2030年には$14.67Bに成長することが期待されており、CAGRは42.2%を示すと予測されている。特に少子高齢化によって、今後さらに少ない現役世代で高齢者を支えていく必要があると予想され、介護業界でのさらなる需要が期待されている。実際、厚生労働省が介護ロボットやICTの活用を推進している。価格が高いことや活用実績・事例がまだまだ少ないことなどといった普及を進めるにあたっての課題も多くあるが、人工知能、ロボット工学、ウェアラブルデバイス、センサー技術などの分野における急速な技術の進歩は、革新的なアシストスーツの開発につながっており、福祉機器の機能や性能を高めるだけでなく、長期的なコストを削減したり、より幅広い障害に対応できたりする可能性がある。

(画像参照:https://www.fortunebusinessinsights.com/wearable-robotic-exoskeleton-market-104664)

注目すべきアシストスーツ スタートアップ5選

Wandercraft リハビリのためのハンズフリー歩行外骨格

【企業名】Wandercraft
【ラウンド】Series C
【設立年】2012年
【業種】#Health Care, #Medical Device, #Robotics
【投資家】WILCO, Anaxago, XAnge
【主要拠点】Paris, Ile-de-France, France
【累計資金調達額】$75.7M (2022/1月時点)

(画像参照:https://cdn.prod.website-files.com/622f44804ae66481b4e5532d/623436f786057ffe35888735_walk.webp)

Wandercraftは、上肢機能障害や認知障害を含む重度の歩行障害を持つ患者がハンズフリーで立ち上がって歩行することを可能にするリハビリのための歩行外骨格Atalante Xを開発する企業である。Atalante Xは、カスタムメイドの左右対称および非対称の調節可能なアシストを備えており、ロボットによる全介助からスタートして患者の回復度や能力に合わせて強度を下げていくことで、リハビリトレーニングの時間を最小限に減らすことができる。Wandercraftは、Atalante Xに加えて、重度の歩行障害を持つ患者を含む急性期の患者の初期治療を可能にするアシストスーツも提供している。

(参照)
https://en.wandercraft.eu/


ROAM 軍人や緊急隊員向けの膝の動きを強化するロボット式膝サポーター

【企業名】ROAM
【ラウンド】Series A
【設立年】2012年
【業種】#Fitness, #Health Care, #Medical, #Medical Device, #Robotics, #Wellness
【投資家】Boost VC, Yamaha Motor Ventures
【主要拠点】San Francisco, California, United States
【累計資金調達額】$12M (2018/11月時点)

(画像参照:https://images.squarespace-cdn.com/content/v1/5d3a4a5b0f283c0001b60c03/1618507460638-9ZATTUU3UBYZWQO8WACE/Roam+Robotics+Forge+Performance+Brace.jpg?format=2500w)

ROAMは、救急隊員や軍人、スキー選手などの運動能力を空気圧アクチュエータを使用して強化する膝サポーターを開発する企業である。ROAMが開発する膝サポーターForgeを着用することで、筋力や持久力が2倍に向上したり、体感するG(重力加速度)を50%低減したりする。Forgeは、利用者の膝の安定性を確保した上で、足を動かす力の伝達を補助するために利用者の脚に固定される構造となっており、0~155°の膝の屈伸を妨げないようになっているだけでなく、AIガイド付きコントロール・ソフトウェアによって、必要な時にはパワーを供給するようになっている。

(参照)
https://www.roamrobotics.com/forge


INNOPHYS 工事現場などの腰や腕を使う肉体労働の補助アシストスーツ

【企業名】INNOPHYS
【ラウンド】Series C
【設立年】2013年
【業種】 #Manufacturing,#Medical, #Robotics
【投資家】Tokyo University of Science Investment Management, Mitsubishi UFJ Capital, NEC Capital Solutions
【主要拠点】Tokyo, Tokyo, Japan
【累計資金調達額】$44.34M (2019/12月時点)

(画像参照:https://musclesuit.co.jp/harness_plus/assets/img/mv-img-pc.webp)

INNOPHYSは、人が重い物を持ち上げるときや中腰姿勢を保つときの腰の補助をするマッスルスーツ、長時間の腕上げ作業のときの腕を補助するアシストスーツ、重量物の取り扱うときの腕と腰の両方を補助するマッスルアッパーを開発する企業である。INNOPHYSのマッスルアッパーは世界初の装着型バランサーであり、レールや土台などの固定設備や設置工事、対象物に合わせたアタッチメントが不要なだけでなく、スムーズに使用するための練習も特に必要なく、どこでも誰でもすぐに使えるようになっている。マッスルアッパーの価格は約200万円で、コンプレッサー不要で腰を補助するスタンダードモデルが約70万円、より薄く軽量なエントリーモデルが約50万円である。

マッスルアッパーの特徴
・圧縮空気による駆動:バッテリーやモーターを使用せず、圧縮空気の出し入れで人工筋肉を伸縮・駆動させる
・高い防水性/防爆性:電気部品を最小限に抑えているため、水濡れに強く、防爆性に優れる

(参照)
https://innophys.jp/product/
https://innophys.jp/product/upper/
https://moov.ooo/article/5eb9f65c1b05ee0697dd254a#:~:text=%E4%BE%A1%E6%A0%BC,%E7%B4%8450%E4%B8%87%E5%86%86%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
https://www.incj.co.jp/performance/casestudy/innophys.html


Human in Motion Robotics 下肢の運動障害者向けに設計された次世代の外骨格

【企業名】Human in Motion Robotics
【ラウンド】Series A
【設立年】2016年
【業種】 #Medical, #Medical Device, #Robotics
【投資家】Creative Destruction Lab (CDL), Toyota Mobility Foundation
【主要拠点】Vancouver, British Columbia, Canada
【累計資金調達額】$13.03M (2023/5月時点)

Human in Motion Roboticsは、下肢の運動障害者向けに設計された次世代の外骨格XoMotionを開発する企業である。XoMotionは、次世代の外骨格(エクソスケルトン)技術を採用した革新的なプラットフォームで、下肢の運動機能に障害のある人々のために設計されている。2025年初頭からリハビリテーションセンターで利用可能となる予定で、脊髄損傷患者の立位・歩行再訓練に革新をもたらすことが期待されている。そして、将来的には、脳卒中やその他の神経学的疾患を持つ患者にも適用範囲が広げられる。

XoMotionの特徴
・ハンズフリー:使用者が両手を使わずに立位を保ち、移動できるよう設計されているため、日常生活での自由度と独立性が大幅に向上する
・複雑な歩行動作の実現:従来の外骨格とは異なり、下肢の生理学的な動きを模倣しているため、ユーザーが複雑な移動タスクを行える
・優れた姿勢制御:高度なセンサーシステムとマルチモードコントローラーを搭載し、優れた姿勢制御を実現している

(参照)
https://humaninmotion.com/


 Angel Robotics 運動機能障害者向けののウェアラブル・ロボティック外骨格

【企業名】 Angel Robotics
【ラウンド】Series B
【設立年】2014年
【業種】#Medical Device, #Robotics, #Wholesale
【投資家】LG Electronics, TIPS Program, Hyundai Technology Investment
【主要拠点】Seoul, Seoul-t’ukpyolsi, South Korea
【累計資金調達額】$17.79M (2021/9月時点)

Angel Roboticsは、高齢者や下半身不随の人など、運動機能に障害のある人のための様々な用途の外骨格を開発する企業である。そのうちの一つである歩行リハビリのためのウェアラブルロボットANGEL LEGS M20は、歩行リハビリの利便性を高め、着脱が容易な設計になっている。実際、熟練した理学療法士であれば、M20の着脱は3分以内で行うことができる。国内の多くの病院における歩行リハビリテーションの治療時間が30分であることを考えると、M20であれば着脱に要する時間が大幅に短縮されるため、歩行リハビリテーションの治療効果を最大限に高めることができる。また、Angel Roboticsが開発する生活支援ウェアラブルロボットブランドangel SUITは、日常の衣服に自然に溶け込むために普段のファッションに取り入れるだけで人目を気にすることなく着用できるのみでなく、両側にアクチュエータを適用して両方の関節を同時に介助することができたり、背面を最小限に抑えたデザインであることによって、装着したまま楽に横になったり腰を下ろしたりすることができるのが特徴である。Angel Roboticsは他にも、筋骨格系保護のためのウェアラブル・スーツangel GEARや、自分だけのロボットを作れる最高品質のロボットパーツangel KITを提供している。

(画像参照:https://angel-robotics.com/assets/images/products/kit/lineup-thumb-2.png)

(参照)
https://angel-robotics.com/en/
https://www.solidworks.com/story/angel-robotics


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