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注目すべきリチウムイオン電池 スタートアップ5選

こちらの記事では注目すべき【リチウムイオン電池】関連のスタートアップ5社を紹介いたします。

リチウムイオン電池

リチウムイオン電池は正極と負極の間をリチウムイオンが行き来することで充放電を行うことができる二次電池である。(充電により繰り返し利用可能、一次電池は使い切り)リチウムイオン電池は携帯機器からEV、再生可能エネルギー(太陽光発電システム等)、産業用機械など幅広い分野で用いられており、小型かつ軽量で大容量、長寿命という特徴から今後もますます需要が高まる見込みである。
リチウムイオン電池の世界の市場規模は2023年時点で約510億ドルと推定されており、2030年には約1,200億ドルに達すると予測されている。年平均成長率は約12%と見込まれている。

リチウムイオン電池の需要拡大の大きな要因はEVの普及が大きく占めている。またその結果リチウムなどの電池材料の供給が需要に追いつかない状況が続いている。そういった状況も踏まえ使用済みのEV用リチウムイオン電池のリサイクルやバッテリーマネジメントといった電池の診断や管理システムが注目されている。

(参照)
https://www.y-skt.co.jp/magazine/knowledge/principle-li_ion_battery/
https://www.global.toshiba/jp/products-solutions/battery/scib/product/module/sip/download/batteryschool/episode1.html

注目すべきリチウムイオンバッテリー スタートアップ5選

Instagrid ポータブルバッテリーシステム

(画像参照:https://instagrid.co/)

【企業名】Instagrid
【ラウンド】Series C
【設立年】2018年
【業種】 #Battery #Energy Storage #Manufacturing
【主要拠点】Stuttgart, Baden-Wurttemberg, Germany
【累計資金調達額】$137.4M (2024/5月時点)

Instagridは、電力供給が厳しい分野向けに、モバイル電力インフラを構築するポータブルバッテリーを提供。バッテリーだけでなく併せて電力分配器なども開発。工事現場やイベント、緊急時(水中ポンプ等)、映画撮影現場などで利用されている。エネルギー源のサイズと重量を減らすため、Instagridはモジュール設計の「ソフトウェア定義バッテリー」技術を開発。その結果、電圧変換に必要なスペースと重量を、現在の技術水準と比較して90%削減することに成功した。ガソリン駆動の発電機や燃焼エンジンと比べて、新しいバッテリー・ストレージは軽量・コンパクトで、運転コストも40%低い。

(参照)
https://instagrid.co/


TWAICE 予測分析ソフトウェア

(画像参照:https://www.twaice.com/event/twaice-vision-speaker-series-battery-development)

【企業名】TWAICE
【ラウンド】Series A
【設立年】2018年
【業種】 #Artificial Intelligence(AI) #Battery #Information Technology #Predictive Analytics, #Software
【主要拠点】Munich, Bayern, Germany
【累計資金調達額】$71.53M (2024/5月時点)

TWAICEは、リチウムイオン電池の開発と運用を最適化するための予測分析ソフトウェアを提供。同社の独自の「デジタルツインテクノロジー」を活用すると、電池の状態を正確に把握し、寿命を最大20%延長できる。また、電気、熱、老化セル・シミュレーション・モデルで、バッテリーの挙動をテストする代わりにシミュレーションを行うことで、電池の開発プロセスを短縮。メルセデス・ベンツ、アウディなどの大手の自動車メーカーがクライアントとなっている。

(参照)
https://www.twaice.com/


Li-Cycle リチウムイオン電池の資源回収

(画像参照:https://li-cycle.com/)

【企業名】Li-Cycle
【ラウンド】Post-IPO Debt
【設立年】2016年
【業種】 #Battery #Clean Tech #Recycling #Renewable Energy
【主要拠点】Mississauga, Ontario, Canada
【累計資金調達額】$1.12B (2024/5月時点)

Li-Cycleは、低コストで安全、かつ環境に優しいプロセスで、あらゆるタイプのリチウムイオン電池をリサイクルできる技術を保有。Li-Cycleのリチウム、コバルト、ニッケルなど、リチウムイオン電池に含まれるすべての電池材料の回収率は95%以上とされており、同社は、リサイクルプロセスに関する20以上の特許を保有する。Li-Cycleは回収した材料から、バッテリーグレードの炭酸リチウムなどの高品質な製品を生産し、サプライチェーンに還元している。

(参照)
https://www.forbes.com/sites/jimvinoski/2021/08/09/li-cycle-aims-to-change-the-game-for-recycling-lithium-ion-batteries/?sh=429c4ef44f49
https://www.prnewswire.com/news-releases/li-cycle-wins-2021-big-innovation-award-301207369.html
https://li-cycle.com/


Gaia Membranes エネルギー貯蔵技術

(画像参照: https://www.venturelab.swiss/Gaia)

【企業名】Gaia Membranes
【ラウンド】pre_seed
【設立年】2018年
【業種】 #Environmental Engineering
【主要拠点】Windisch, Aargau, Switzerland
【累計資金調達額】$160.69K (2024/5月時点)

Gaia Membranesは、独自のAmphion™技術に基づく最高性能のイオン交換膜で、バナジウム酸化還元フロー電池を最も手頃なエネルギー貯蔵技術に変えている。Gaia Membranesの膜は、VRFB(バナジウムレドックスフロー電池)の充放電効率を最大20%向上させ、貯蔵された再生可能エネルギーをエンドユーザーが利用できるように最大20%増やし、「再生可能エネルギー+貯蔵」のLCOE(均等化発電原価)を比例的に削減している。

(参照)
https://www.venturelab.swiss/Gaia


Tozero リチウムイオン電池リサイクル装置

(画像参照: https://www.tozero.solutions/)

【企業名】Tozero
【ラウンド】pre_seed
【設立年】2022年
【業種】 #Battery #Recycling
【主要拠点】Munich, Bayern, Germany
【累計資金調達額】$3.5M (2024/5月時点)

Tozeroは、あらゆる種類のリチウムイオン電池から重要物質を回収する持続可能なプロセスを導入している。そして、Tozeroはヨーロッパ初のリチウム、ニッケル、コバルト、マンガン、グラファイトなど、全種類の重要素材を回収している。Tozeroのプロセスは、従来のリチウム採掘や加工技術に比べ、CO2排出量を最大70%削減する。

(参照)
https://www.tozero.solutions/
https://www.recyclingtoday.com/news/tozero-ships-first-commercial-delivery-of-recycled-lithium-from-batteries/