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注目すべきアンモニア燃料 スタートアップ5選

こちらの記事では注目すべき【アンモニア燃料】関連のスタートアップ5社を紹介いたします。


アンモニア燃料

燃料としてのアンモニア(Ammonia Fuel)は、燃焼しても二酸化炭素を排出しないゼロエミッション燃料であり、気候変動対策における手段の1つとして注目されている。

アンモニア燃料の利用用途は大きく3つに分けられる。
①水素の輸送・貯蔵手段(水素は運搬や貯蔵が困難なため、アンモニアとして貯蔵し必要な時に水素として取り出す)
② 火力発電向け燃料(専焼、混焼)
③ アンモニアを燃料とする燃料電池

2023年のアンモニア市場全体は$20.4Bと評価されており、2036年までに$39.2Bに達すると予測される。この場合、年平均成長率は約5.1%となる見込みである。脱炭素の潮流と再生可能エネルギー導入による電力の活用先としてアンモニアに注目が集まっている。

(参照)
https://presswalker.jp/press/41394
https://zuva.io/tags-pro/ammonia-fuel


注目すべきアンモニア燃料 スタートアップ5選

Nium ”グリーン・アンモニア・オン・デマンド”システム

(画像参照:https://wearenium.com/assets/video/Minion-XY-2.png)

【企業名】Nium
【ラウンド】Seed Round
【設立年】2022年
【業種】 #Chemical Engineering,#CleanTech,#Nanotechnology
【主要拠点】Harwell, Oxfordshire, United Kingdom
【累計資金調達額】$3.15M (2023/6月時点)

Niumは、ナノテクノロジーを利用して産業の脱炭素化を図る気候技術企業である。既存のアンモニア・メーカーが採用している化石燃料に依存した集中生産方式とは対照的に、Niumの「グリーン・アンモニア・オン・デマンド」システムは、アンモニア触媒反応における圧力、温度、全体的なエネルギー量を削減し、化石燃料の必要性を無くすことが可能。例えば、化石燃料の代わりにグリーン・アンモニアを船舶の動力に使用することで、海運によるCO2排出を3%削減し、グリーン水素エネルギーに多様な選択肢を与えることとなる。

(参照)
https://www.rc-harwell.ac.uk/research/research-groups/nium
https://wearenium.com/


Amogy アンモニア発電システム

(画像参照:https://www.egmkt.co.jp/column/consumer/images/48958867f0849186e1a05b38185c763f21ee3a3f.png)

【企業名】Amogy
【ラウンド】Series B
【設立年】2020年
【業種】 #Clean Energy, #CleanTech,#Energy, #Renewable Energy, #Sustainability
【主要拠点】Brooklyn, New York, United States
【累計資金調達額】$219.3M (2023/6月時点)

Amogyは、運輸・エネルギー部門の脱炭素化を目指し、アンモニアベースの電力ソリューションを開発する企業である。新しい低温触媒プロセスによって液体アンモニアを水素ガスに分解するモジュールシステムに水素燃料電池を直接組み込ませることで、ドローン用の5kWから、船舶やトラック用の数MW規模までのアンモニア発電システムを実現する。Amogyのパワーパックは、米国沿岸警備隊と協力して規制適合性が確認されており、アンモニアを燃料として使用することに伴う潜在的な危険性や運用上のリスクに対する適切な安全対策が製品設計に組み込まれている。

(参照)
https://amogy.co/moving-the-maritime-industry-closer-to-clean-energy-amogy-is-building-the-worlds-first-ammonia-powered-zero-emission-ship/
https://amogy.co/amogy-and-itochu-partner-to-explore-application-of-ammonia-powered-solution-for-decarbonizing-maritime-vessels/
https://ammoniaenergy.org/organization/amogy/
https://ammoniaenergy.org/articles/amogy-azane-to-develop-ammonia-fueled-ammonia-bunker-barges/


Tsubame BHB 小型アンモニア製造プラント

(画像参照:https://tsubame-bhb.co.jp/assets/images/9c3b7a3.jpg)

【企業名】Tsubame BHB
【ラウンド】Series C
【設立年】2017年
【業種】 #Sales
【主要拠点】Yokohama, Kanagawa, Japan
【累計資金調達額】$85.86M (2024/2月時点)

Tsubame BHBは、低温・低圧条件下でアンモニアを合成できる革新的な触媒技術を開発したベンチャー企業である。Tsubame BHBが開発した「エレクトライド触媒」は、既存技術と比べてより低温、低圧でのアンモニア合成が可能になるため、安全で小規模なプラントで製造できる。肥料が必要な農地や、窒素を原料として使用する製品工場に隣接するかたちでプラントを設置する「小規模分散型生産」によって、生産が難しかった地域でも製造が可能になった。サプライチェーンのリスクヘッジに貢献できるほか、小規模分散型の再生可能エネルギーを有効活用することによる脱炭素化の促進にも役立つソリューションを提供する。

(参照)
https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/special/2023/0902/5b57c2da93fc7f3d.html


GenCell 燃料電池バックアップ・ソリューション

(画像参照:https://www.gencellenergy.com/wp-content/uploads/2023/07/EVOX_02-3.png)

【企業名】GenCell
【ラウンド】Post-IPO Equity
【設立年】2011年
【業種】 #Battery, #Power Grid
【主要拠点】Petah Tiqva, HaMerkaz, Israel
【累計資金調達額】$60.22M (2022/1月時点)

GenCellは、液体アンモニアや水素から発電する、安定的で費用対効果の高いゼロエミッションのアルカリ燃料電池発電機を開発・販売している企業である。GenCellのGenCell FOXは、アンモニアから水素を生成することによって、電力会社に送電網に繋がっていない地域における電力供給の大半を占めるディーゼル発電機よりも低コストでかつ、ゼロエミッションの燃料電池電力を提供できる。実際、アンモニア・タンク1本で最大1年間もの間、24時間365日の電力を供給することができる。

(参照)
https://ammoniaenergy.org/articles/gencell-to-roll-out-its-ammonia-fed-off-grid-power-solution/


Amminex アンモニア貯蔵・供給システム

(画像参照:https://www.faurecia.com/sites/groupe/files/styles/width_1150/public/pages/bus_2.png.webp?itok=OXwjR5gp)

【企業名】Amminex
【ラウンド】Grant
【設立年】2005年
【業種】 #Automotive, #Chemical, #CleanTech
【主要拠点】Søborg, Hovedstaden, Denmark
【累計資金調達額】$67.48M (2015/9月時点)

Amminexは、ディーゼルエンジンからの窒素酸化物汚染物質をほぼ完全に除去するアンモニア貯蔵・供給システム(ASDS)を開発したデンマーク工科大学出身の5人の科学者によって設立されたクリーンテック企業である。ASDSとは、数百万キロメートルの実際の走行条件において検証された空気の質を改善する画期的な技術であり、クリーンモビリティソリューションの展開を加速させることが可能である。

(参照)
https://www.faurecia.com/en/newsroom/faurecia-acquires-amminex-accelerate-efficient-nitrogen-oxide-reduction-passenger-and-commercial-vehicles


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