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ヘルスケア 注目サブセクター

注目すべきVR療法 スタートアップ5選

VR療法とは?

VR療法(バーチャルリアリティ療法)は、同療法は、特定の心理的または身体的な問題を持つ患者に対して、カスタマイズされた新しい治療のアプローチを提供することで近年注目されている。具体的には不安障害やPTSD(心的外傷後ストレス障害)、リハビリテーション等などの領域での活用が期待されている。VR(バーチャルリアリティ)とは、映像や音響で視覚と聴覚を刺激することで作り出された「仮想の世界」であるにも関わらず、「本当にその場にいるような錯覚≒現実と同等な体感」を得ることができる技術である。

VR療法が解決する課題

新型コロナウイルス感染症の拡大で日常的なメンタルヘルスの維持に注目が集まる中、VRを活用して、うつ状態などの改善の効果を検証する動きが活発化した。それまで、認知行動療法はうつ状態や不安障害などに有効とされていたが、ケアに時間がかかることや人材不足などの理由から医療現場でなかなか普及していなかった。しかし、VRが医療現場を補助すれば認知行動療法が広く普及する可能性がある。日本の厚生労働省は、「プログラム医療機器に係る優先的な審査等の試行的実施について」を通知しており、VRを含むプログラム医療機器の開発を促進していく立場を取っている。

VR療法の可能性

VR技術には、さまざまな可能性が期待される。例えば、認知行動療法の一部をVR体験に置き換え、バーチャルセラピストによる直感的でわかりやすい治療要素の説明ができるようになる。また、ヘッドセットゴーグルによるVR体験では、視点の記録なども可能になる。他の様々なデータと組み合わせて、バーチャル体験時の視点などのデータを収集することによって、各患者の症状によって最適なVRコンテンツをデータドリブンで選択することなども可能となり、より効果的な療法を提供できるようになると期待されている。

市場の成長予測

Global Informationによると、ヘルスケアにおけるVRの市場規模は、2024年に$4Bと推定され、2029年までに$13.5Bと、27.26%のCAGRで成長することが予想されている。

(画像参照:https://www.gii.co.jp/sample/img/MOI1441568-f1.webp)

(参照)
https://www.gii.co.jp/report/moi1441568-virtual-reality-healthcare-market-share-analysis.html
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/01352/00002/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000033812.html
https://school.dhw.co.jp/course/xr/contents/w_vr.html

注目すべきVR療法 スタートアップ5選

XRHealth XRとAIを活用した没入型ヘルスケアソリューション

【企業名】XRHealth
【ラウンド】Venture Round
【設立年】2016年
【業種】#Augmented Reality, #Health Care, #Virtual Reality, #Wellness
【投資家】AARP, Bridges Israel, HTC Vive
【主要拠点】Needham, Massachusetts, United States
【累計資金調達額】$40.82M (2024/1月時点)

(画像参照:https://www.managexr.com/wp-content/uploads/xrhealth-kit.png)

XRHealthは、XRとAIを活用した没入型ヘルスケアソリューションを開発している企業である。臨床医がカスタマイズできる現実的で魅力的な仮想環境と、高度なセンサーを用いた治療中の生理学的反応のモニタリングを組み合わせることによって、個別化されたメンタルヘルス治療を遠隔地から施すことができる。

(参照)
https://arborxr.com/content-creator/xrhealth/


CUREosity 感覚運動および認知リハビリテーションのための没入型治療

【企業名】CUREosity
【ラウンド】Seed Round
【設立年】2018年
【業種】#Health Care, #Medical, #Medical Device, #SaaS, #Software, #Therapeutics, #Virtual Reality
【投資家】Rhein Invest, TechVision Fund,
【主要拠点】Düsseldorf, Nordrhein-Westfalen, Germany
【累計資金調達額】$9.37M (2024/6月時点)

(画像参照:https://cdn.prod.website-files.com/6548c6e5ab9a929dbb64e897/66c47e4a82c8c4c7c0c5ce56_CUREO_Set_Tabflet_front_Meteor_Gruppentherapie.png)

CUREosityは、感覚運動および認知リハビリテーションのための没入型治療を開発している企業である。CUREosityのCUREOは、中枢神経系の損傷(脳卒中・対麻痺・神経変性疾患)や痛み、手術後の運動制限などの症例のリハビリテーションを促進する技術である。この技術は、ハードウェアとCE認証*済みのソフトウェアで構成されており、臨床現場ですぐに利用可能である。また、インターネットアクセスや院内ITへの接続は不要であり、データの保護が重要視されている。

*CE認証とは、製品が特定の試験に合格したことを示すEUの安全指令であり、EUおよび欧州経済地域内のどこでも合法的に販売できることを示している。

(画像参照:https://vr4rehab.org/wp-content/uploads/2023/01/Bilder-1.jpg)

(参照)
https://vr4rehab.org/companies/cureosity/
https://vr4rehab.org/project/vr-therapy-with-cureo/


AppliedVR VRを用いた慢性腰痛に対する補助的治療

【企業名】AppliedVR
【ラウンド】Series B
【設立年】2015年
【業種】 #Enterprise Software, #Health Care, #Virtual Reality, #Wellness
【投資家】Cedars-Sinai Accelerator, Sway Ventures, Jazz Venture Partners
【主要拠点】Van Nuys, California, United States
【累計資金調達額】$71M (2021/11月時点)

(画像参照:https://www.appliedvr.io/_next/image?url=%2Fimages%2Fproduct%2FWhatsinYourKit_Image_EaseVRx-1024x883_1.webp&w=1920&q=75)

AppliedVRは、患者が痛みをより効果的に理解し、処理し、管理するのを助けるためにVRを利用する神経行動学的アプローチに基づいて、慢性腰痛に対するFDA認可**が下りている治療を開発してる企業である。AppliedVRが開発する慢性腰痛症の補助的治療は、リラクゼーションや痛みの気を散らし、呼吸法などを組み合わせたスキルベースのものである。また、手で操作するのではなく、視線での操作することができる。

**FDA認可とは、アメリカにおける薬機法や食品衛生法に違反しておらず、適正な商品であることを示している。

(参照)
https://www.appliedvr.io/product


Healium 脳波と心拍数によって変化するVR・ARメディアコンテンツ

【企業名】Healium
【ラウンド】Grant
【設立年】2016年
【業種】 #Digital Media, #Fitness, #Human Computer Interaction, #Mental Health, #Video, #Virtual Reality, #Wearables, #Wellness
【投資家】Stadia Ventures, Capitana Venture Partners
【主要拠点】Columbia, Missouri, United States
【累計資金調達額】$4.97M (2023/11月時点)

(画像参照:https://tryhealium.com/hs-fs/hubfs/Healium_September2024/Images/gavin-glow-reefs-1.jpg?width=900&height=900&name=gavin-glow-reefs-1.jpg)

Healiumは、脳波と心拍数によって変化するVR・ARメディアコンテンツを開発している企業である。Healiumの技術は、脳波や心拍数がVR・AR環境内で視覚的要素として表示されたり、思考や生理的状態によって仮想環境をコントロールしたり、目を開けたままの瞑想体験を提供したりすることができる。臨床結果によると、Healiumのメディアコンテンツによって、4分間で中程度の不安を3分の1に軽減できることが示されている。

(画像参照:https://tryhealium.com/hs-fs/hubfs/Healium_September2024/Images/easy-and-medium–1.png?width=1536&height=768&name=easy-and-medium–1.png)


(参照)
https://venturebeat.com/wp-content/uploads/2019/12/healium_Healium-Product-High-Res.jpg?resize=930,718


MindMaze ゲーム型神経リハビリテーション療法プラットフォーム

【企業名】MindMaze
【ラウンド】Venture Round
【設立年】2012年
【業種】 #Health Care, #Neuroscience, #Therapeutics, #Virtual Reality
【投資家】Venture Kick, Foundation for Innovation and Technology (FIT)
【主要拠点】Lausanne, Vaud, Switzerland
【累計資金調達額】$340.66M (2022/2月時点)

(画像参照:https://mindmaze.com/wp-content/uploads/2020/08/mindmotiongo2.jpg)

MindMazeは、光学式でマーカーレスの全身モーションキャプチャや手の器用さを訓練するハードウェア周辺機器などを活用するFDA認証を受けたゲーム型神経リハビリテーション療法を開発している企業である。MindMazeのモーションキャプチャー技術は、人間の生体信号から感情を読み取ってVRに反映することもできる。そのため、脳から発せられた電気信号を読み取ると同時に、ゲーム内のアバターに遅延なく伝えることができ、個々人に対応した学習アルゴリズムを使って感情を予測して人間が表情を作るよりも早くアバターに反映することもできる。


(参照)
https://forbesjapan.com/articles/detail/16052


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