LOADING

Type to search

化学素材 注目サブセクター

注目すべきスマートテキスタイル スタートアップ5選

スマートテキスタイルとは、e-テキスタイルとも呼ばれる、センサーやマイクロコントローラー、導電性繊維などのデジタル部品と一体化した布地である。これらの布地は、環境条件や刺激を感知し、反応して適応する能力を持っており、データを通信する等の機能が搭載されているのが特徴である。スマートテキスタイルは、ヘルスケアやスポーツ、軍事、ファッションなどの様々な分野での利用が進んでいる。ヘルスケアでは、バイタルサインをモニターし、医療専門家に警告を発することができる。例えば、赤ちゃんのバイタルデータ収集に役立つ「hitoe」などのプロダクトがある。また、スポーツではパフォーマンス指標の追跡、軍事では通信システムを内蔵した高度な迷彩服や防護服などに用いられている。

(画像参照:https://yamatomi.biz/labo/wp-content/uploads/2020/05/399e5cd4d169f5cee371ad604f812e58-768×344.png)

Global Informationの調査結果よると、世界のスマートテキスタイル市場規模は2023年の$4.1Bから2032年に$24.6Bになると予測される。スマートテキスタイルは、高齢化と慢性疾患の発生率の上昇に伴って、ヘルスケアでの活用が期待されている。例えば、心拍数や体温、血圧などの健康指標を常時監視する目立たない便利な機器としての需要が高まっている。

(画像参照:https://www.gii.co.jp/sample/img/graph_cagr/cagr_1423125.png

(参照)
https://www.gii.co.jp/report/imarc1423125-smart-textiles-market-report-by-type-functionality.html
https://yamatomi.biz/labo/39460

注目すべきスマートテキスタイル スタートアップ5選

Seismic ロボット工学を融合させたウェアラブルデバイス

【企業名】Seismic
【ラウンド】Series A
【設立年】2015年
【業種】#Artificial Intelligence (AI), #Machine Learning, #Robotics, #Wearables
【投資家】Global Brain Corporation, Horizons Ventures, Root Ventures, Sinovation Ventures
【主要拠点】Menlo Park, California, United States
【累計資金調達額】$23.05M (2020/10月時点)

(画像参照:https://www.maxongroup.com/assets/public/caas/v1/media/67370/data/0c738ae2166fe32542952630b03dba1c/portrait_ratio3x4/576/1800x1200suitheader.jpg)

Seismicは、衣服にロボット工学を融合させた肉体労働者向けウェアラブルデバイスを開発する企業である。Seismicの電動筋肉は、作業者の動きを自動的に感知して反応し、体幹や上背部、下背部をパワーアシストで保護する。一度の充電で最大10時間使用でき、立位や前傾姿勢、後傾姿勢をサポートすることが可能である。また、着用時に作業者は、筋肉を使わずに体を支えることができる。そして、職場環境に合わせて調整されており、制服や既存の個人用保護具などと干渉せずに着脱可能である。

(画像参照:https://www.myseismic.com/worker-safety)

(参照)
https://www.myseismic.com/worker-safety
https://www.myseismic.com/


Nanoleq 布地に統合できるバイオシグナルモニタリング

【企業名】Nanoleq
【ラウンド】Series A
【設立年】2017年
【業種】#Health Care, #Manufacturing
【投資家】Venture Kick, Capnamic Ventures, DAA Capital Partners
【主要拠点】Zürich, Zurich, Switzerland
【累計資金調達額】$16.48M (2021/12月時点)

(画像参照:https://uploads-ssl.webflow.com/62dfc7c4cf356340c171f230/633191ed86b67f0a0b17e679_Oxa-Image-03-p-800.jpg)

Nanoleqは、布地に統合できる生体信号モニタリングソリューションを開発している企業である。開発例としては、スマートテキスタイル用に設計された乾式電極「ElectroSkin」。また、専門知識がなくても、電子機器を衣服に簡単に組み込むために必要な、内部に伸縮性導体を持つ熱接着テープである「PhantomTape X」。そして、テキスタイル電極をセンサーや他のハードウェア部品に接続するための布地製の相互接続システム「PhantomLink Connectors」がある。これらの特徴は、センサーを心臓の近くといった体に近い位置に配置できるため、手首装着型デバイスよりも潜在的に正確な読み取りが可能だったり、熱接着技術を使用しているために製造業者が既存の布地製造プロセスに容易に組み込めたりすることである。これらの技術を活かして、例えば、呼吸や心拍数、皮膚温度のデータを収集してストレス解消と睡眠改善のためのライブバイオフィードバックを提供するウェアラブル製品「Oxa」を提供している。

(画像参照:https://www.nanoleq.com/products-and-solutions)

(参照)
https://smarttextilealliance.com/2022/12/02/nanoleq-health-monitoring-e-textiles/
https://www.nanoleq.com/


Nautilus Defense 導電性糸への180µmピッチの加工技術

【企業名】Nautilus Defense
【ラウンド】pre_seed
【設立年】2013年
【業種】 #Manufacturing
【投資家】MassChallenge
【主要拠点】Pawtucket, Rhode Island, United States
【累計資金調達額】$25K (2020/10月時点)

(画像参照:https://mma.prnewswire.com/media/2440586/Nautilus_Defense_LLC_high_res_attach.jpg?w=600)

Nautilus Defenseは、180µmピッチ(人間の髪の毛一本ほどの細さ)で刺繍された導電性糸にチップレットを直接ダイアタッチする世界初の技術を実証している企業である。この技術によって、日常的な布地のように見え、伸縮性や曲げやすさ、洗濯耐性のある先進的なセンサーシステムの大規模製造が可能になっている。

チップレットとは、これまで1チップに集積した大規模な回路をあえて複数の小さなチップに個片化し、「インターポーザ」と呼ぶチップレット間をつなぐ基板上に乗せて大規模化して1パッケージに収める技術である。豚の子どもは英語でピッグレットと呼ばれるが、同様に小さなチップという意味を込めてチップレットと呼ばれている。ダイアタッチとは、ダイボンディングとも呼ばれ、半導体と基材とを接着剤やはんだを用いて接合することである。接合剤には導電タイプと絶縁タイプがある。

(画像参照:https://www.tel.co.jp/museum/magazine/report/202304_01/img/image2.jpg)

(参照)
https://www.prnewswire.com/news-releases/nautilus-defense-makes-world-leading-advancement-in-electronic-textile-technology-302174553.html
https://www.nautilusdefense.com/capabilities
https://www.tel.co.jp/museum/magazine/report/202304_01/?section=2
https://www.matsusada.co.jp/support/faq/xm_xins/x-ray_sintering.html#:~:text=%E3%83%80%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%BF%E3%83%83%E3%83%81%EF%BC%88Die%20Attach%EF%BC%89%E3%81%A8,%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%82%92%E6%A4%9C%E6%9F%BB%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82


Xenoma PCF(布状電子回路基板)技術を活用したスマートアパレル

【企業名】Xenoma
【ラウンド】corporate_round
【設立年】2015年
【業種】 #Consumer Electronics, #Electronics, #Manufacturing, #Wearables
【投資家】Beyond Next Ventures, Japan Science and Technology Agency, UTokyo Innovation Platform
【主要拠点】Tokyo, Tokyo, Japan
【累計資金調達額】$3.47M (2020/6月時点)

(画像参照:https://iotnews.jp/wp-content/uploads/2018/05/39.jpg)

Xenomaは、PCF(Printed Circuit Fabric)技術という布状電子回路基板を活用してスマートアパレルを開発している企業である。XenomaのPCFを活用することで、衣服にセンサーやデバイスを統合することができる上、着心地を損なわずにデータ収集することが可能である。時計や眼鏡と違い、服は誰もが毎日着用している。衣服にセンサーやデバイスを統合してデータ収集することは、従来の手法に比べて生活スタイルを変える必要がなく、体の広い範囲にアプローチできるために、より高度なヘルスケアを提供する基盤となる。

(画像参照:https://iotnews.jp/wp-content/uploads/2018/05/29.jpg)


(参照)
https://iotnews.jp/wearable/95254/


Sensawear 酸素飽和度をモニタリングする布地センサー

【企業名】Sensawear
【ラウンド】pre_seed
【設立年】2022年
【業種】 #Health Care, #Medical Device
【投資家】S2S Ventures, Venture Kick
【主要拠点】Bern, Bern, Switzerland
【累計資金調達額】$153.99K (2023/8月時点)

(画像参照:https://www.sensawear.ch/)

Sensawearは、深部組織の酸素飽和度をモニタリングする布地センサーを開発している企業である。Sensawearのセンサーは、24時間から72時間着用可能な使い捨てのものであり、通気性と防水性に優れていて肌に優しい。このセンサーによって、患者や介護者に体位変換の時期を知らせることができ、定期的に侵襲的な皮膚チェックの必要性がなくなる。

(画像参照:https://static.wixstatic.com/media/702ccb_4b7d88a7dae9466bbe08dea5befdae13~mv2.png/v1/fill/w_918,h_675,al_c,q_90,usm_0.66_1.00_0.01,enc_auto/702ccb_4b7d88a7dae9466bbe08dea5befdae13~mv2.png)


(参照)
https://www.sensawear.ch/
https://www.venturekick.ch/Sensawear-wins-CHF-150000-to-develop-a-wearable-tissue-health-monitor


海外スタートアップの情報プラットフォーム「ZUVA PRO」のご案内

ZUVAでは取得が難しい海外スタートアップ「資金調達情報」や「企業情報」をデータベースにて扱っており日本語にて情報を提供しております。また資金調達情報だけでなく、M&A情報やIPOなども扱っております。

上記だけでなく、シリコンバレー駐在のベンチャーキャピタリストにて今後一大トレンドになる可能性のある最新の「イノベーションキーワード」を解説しています。

「ZUVA PRO」に関してのご不明点やご相談ございましたらご気軽に下記「問い合わせ」にてご連絡お待ちしております。