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情報技術 注目スタートアップ

注目すべき四足歩行ロボット スタートアップ5選

四足歩行ロボットとは?

四足歩行ロボットは、4本の脚を用いて移動するロボットであり、不整地や起伏の多い地形においても安定した移動を可能とする。動物の歩行メカニズムを模倣した設計が特徴であり、農業、災害救助、軍事、物流など多岐にわたる分野で活用されている。近年の技術進化により、AIやセンサーを搭載し、自律的な移動や障害物回避、荷物の運搬など多機能化が進んでいる。四足歩行ロボットは、公園管理や建設現場、工場などでの利用が広がっている。

市場の成長予測と課題

四足歩行ロボット市場の調査によると、2023年の市場規模は約$1.5B、2031年には$7.3Bに達すると予測される。CAGRは20.4%と高く、建設現場での巡回監視、災害時の危険区域での捜索・救助、軍事用の偵察・爆発物処理、医療分野では病院内の物資輸送やリハビリ支援など、実用化が進んでいる。特に、険しい地形や危険区域での活動が可能な点が強みとなり、企業や政府機関からの関心が高まっている。一方で、高コスト、バッテリー寿命の短さ、センサーの精度、制御技術、安全性の確保が課題として挙げられている。

(参照)
https://www.marketresearchintellect.com/ja/product/global-quadruped-robot-market-size-and-forecast
https://pando.life/article/720434
https://www.icom-giken.com/blog/taisei_ti

ANYbotics 工場内の設備等の点検用自律型四足歩行ロボット

【企業名】ANYbotics
【ラウンド】Series B
【設立年】2016年
【業種】#Industrial Automation #Manufacturing #Robotics
【投資家】Bessemer Venture Partners, NGP Capital, Qualcomm Ventures
【主要拠点】Zürich, Zurich, Switzerland
【累計資金調達額】$138.23M(2024/12月時点)

(画像参照:https://www.anybotics.com/)

ANYboticsは、スイス連邦工科大学チューリッヒ校からスピンオフした四足歩行ロボットの開発に注力するロボティクス企業である。自律型四足歩行ロボット「ANYmal」は、AIと高度なセンサー技術を搭載し、石油・ガス、化学、電力、鉱業などの産業向けに設備の監視や点検を自動化するソリューションを提供する。また、レーザーを使って周囲の形状や距離を立体的に測定するセンサーや熱画像カメラなどのセンサーを活用し、リアルタイムで環境を認識・適応することで、高精度なデータ収集と分析を実現する。

(参照)
https://japan.zdnet.com/article/35212601/
https://techfundingnews.com/anybotics-spot-rival-from-switzerland-grabs-60m-to-scale-four-legged-robot/


Boston Dynamics バランス制御と歩行機構を備えた高機動AIロボット

【企業名】Boston Dynamics
【ラウンド】Venture Round
【設立年】1992年
【業種】Artificial Intelligence (AI),Hardware,Industrial Engineering,Robotics,Software
【投資家】SoftBank
【主要拠点】Waltham, Massachusetts, United States
【累計資金調達額】$37M(2019/2月時点)

(画像参照:https://bostondynamics.com/)

Boston Dynamicsは、高度な機動性と精密な制御技術を備えた四足歩行ロボットを開発する企業である。同社の開発する「Spot」は、バランス制御に優れたダイナミックな歩行機構を持ち、不整地や階段でも安定した移動が可能であることが特徴である。レーザーを使って周囲の形や距離を測定するセンサーや深度カメラなどのセンサーを搭載し、環境認識と障害物回避を自律的に行う独自技術を開発している。また、ロボットアームの追加により、ドアの開閉や物体操作も実現する。同社はAIによる遠隔操作・自律巡回機能を強化し、産業点検、警備、研究開発など幅広い分野で活用されている。

(参照)
https://pressroom.toyota.com/boston-dynamics-and-toyota-research-institute-announce-partnership-to-advance-robotics-research/
https://bostondynamics.com/news/boston-dynamics-and-the-robotics-ai-institute-partner/


Ghost Robotics 軍事や防衛向けの耐久型四足歩行ロボット開発

【企業名】Ghost Robotics
【ラウンド】Seed Round
【設立年】2015年
【業種】Industrial,Military,Mining,Oil and Gas,Physical Security,Public Safety,Robotics
【投資家】Alumni Ventures,Samarthya Investment Advisors,BRC Innovation
【主要拠点】Philadelphia, Pennsylvania, United States
【累計資金調達額】$1.45M(2021/8月時点)

(画像参照:https://www.ghostrobotics.io/)


Ghost Roboticsは、高耐久性と適応性に優れた四足歩行ロボットを開発する企業である。同社の開発する「Vision60® Q-UGV®」は、砂漠や寒冷地、雨天などの過酷な環境下でも動作可能で、階段や災害現場などの複雑な地形にも適応できるのが特徴である。AIと高度なセンサーを活用し、自律的な監視、偵察、情報収集を行うことができる。また、軍事や産業用途に活用され、防衛、警備、インフラ点検などの分野で導入が進んでいる。近年、Boston Dynamicsとの特許訴訟が和解に至り、市場展開の加速が期待される。

(参照)
https://www.youtube.com/watch?v=5yBD_SoaVvc
https://bostondynamics.com/news/boston-dynamics-and-ghost-robotics-resolve-patent-lawsuits/


Deep Robotics 全地形対応の車輪付き四足歩行ロボット提供

【企業名】Deep Robotics
【ラウンド】Series B
【設立年】2017年
【業種】Artificial Intelligence (AI),Information Technology,Robotics
【投資家】Cybernaut Venture Capital,F&G Venture,West Lake Science and Technology Direct Investment Fund
【主要拠点】Hangzhou, Zhejiang, China
【累計資金調達額】N/A

(画像参照:https://deeprobotics.cn/en/index/company.html)

DEEPRoboticsは、四足歩行ロボット「Lynx」を開発し、車輪を備えたハイブリッド設計により、高速移動と障害物の乗り越えを可能にする企業である。また、防塵・防水設計で悪天候や過酷な環境にも耐える。さらに、AIと強化学習アルゴリズムを活用し、リアルタイムで環境適応しながら安定した歩行を実現する。レーザーを使って周囲の形や距離を測るセンサーやカメラを搭載し、障害物回避や最適なルート選択、自律移動と遠隔操作の両立により、災害現場や危険な環境での点検・救助にも適用可能である。

(参照)
https://www.deeprobotics.cn/en/wap/article/id/231.html
https://www.elsa-jp.co.jp/newsrelease/deeprobotics-lynx-campaign/


RIVR AI搭載の四足車輪ロボットでラストマイル配送を革新

【企業名】RIVR
【ラウンド】Seed Round
【設立年】2023年
【業種】#Artificial Intelligence (AI) #Information Technology #Manufacturing #Robotics
【投資家】Amazon Industrial Innovation Fund,Armada Investment AG,Bezos Expeditions
【主要拠点】Zürich, Zurich, Switzerland
【累計資金調達額】$25.5M(2024/8月時点)

(画像参照:https://www.rivr.ai/)

RIVRは、車輪と脚を組み合わせたロボットにAIを統合した「Physical AI」を活用し、ラストマイル配送の効率化と持続可能性の向上、ロボット開発を行う企業である。自律移動技術により、都市部や狭小空間でもスムーズな配送を実現し、障害物の回避や段差の乗り越えを可能にする。近年、ブランド名をRIVRに変更し、大手物流キャリアと提携してフィールドテストを開始予定である。

(参照)
https://www.rivr.ai/
https://www.therobotreport.com/swiss-mile-rebrands-to-rivr-continues-developing-wheeled-quadrupeds/


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